ファクタリングを利用する際の注意
〜悪徳業者・違法業者はここをチェック!〜

ファクタリングを利用する際の注意 悪徳業者・違法業者はここをチェック!

これまでファクタリングとは何か、そしてそのメリットやデメリットについてご紹介してきました。売掛金という資産を利用してスピーディーに資金調達できるファクタリングは、今、注目を集めています。

それでは、実際にファクタリングを利用する際には何に注意すればよいのでしょうか。

また、悪質な業者を見抜くポイントなどについてもお話ししたいと思います。

手数料は適正か確認する

ファクタリングの手数料は会社によって違いがあります。同じファクタリング会社でも金額、スピードなどで手数料は変わってきますが、資金繰りに行き詰まった経営者を手玉にとって、法外な手数料を取る業者もいるようです。

ファクタリングを利用する前には必ず、手数料の相場を調べておくことをおすすめします。

 

売掛先への承諾が必要かを確認する

ファクタリングには、2種類の契約方法があります。ひとつめは3社間ファクタリングです。3社間取引は、①ファクタリングを利用する会社②ファクタリング会社③売掛先(取引先)の3社間で契約を結びます。

3社間のファクタリングの場合、2社間に比べて手数料が比較的割安というメリットがありますが、売掛先へのファクタリング利用の承諾が必須となり、信用低下につながる可能性があります。

ふたつめは、2社間ファクタリングです。2社間ファクタリングは売掛先の承諾は必要なく、①ファクタリングを利用する会社②ファクタリング会社の2社間で契約を結びます。売掛先に知られずにファクタリングを利用できるのは大きなメリットとなりますが、手数料は3社間ファクタリングに比べると割高となります。

このように、契約方法によってメリットとデメリットがありますので、よく考えてファクタリング会社を選ぶようにしましょう。

 

いくらから買取可能か確認する

ファクタリングを利用する際は、譲渡したい売掛債権の金額を買い取ってもらえる会社かどうかを確認しましょう。中には100万円以下の小口債権になると対応していない会社も存在します。特に個人事業主や小さな会社の場合、10〜30万円程度の小口の売掛金を利用したいというケースも多いですから、ファクタリングを利用する際は、いくらの売掛債権を譲渡したいのか、そしてその金額を買い取ってもらえるファクタリング会社かどうかを事前に確認するようにしましょう。

 

償還請求権があるかないかを確認する

ファクタリングには、償還請求権があるもの(=リコース)とないもの(=ノンリコース)があります。

償還請求権とは、遡って請求する権利のことです。銀行融資やビジネスローンは償還請求権がある契約がほとんどです。たとえば不動産を担保に2000万円を借りた会社があるとします。しかし返済が不能となり、金融機関が不動産を売却したものの、不動産の価値が1000万円に下がっていた。こういった場合、金融機関は1000万円損をした状態になり、償還請求権があれば「残りの1000万円をほかの方法で返してください」と要求ができるのです。一方、償還請求権がない場合は、不動産の売却金額までしか請求ができません。

では、ファクタリング契約で償還請求権があるかないかでは、どう変わるのでしょうか。

償還請求権がある契約の場合は、万が一売掛先が倒産するとファクタリング利用会社が支払い責任を負わなければなりません。償還請求権がない契約の場合は、売掛先が倒産したとしても、ファクタリング利用会社に支払い義務は生じないのです。

逆に言えば、償還請求権のない、ノンリコースのファクタリング契約であれば、売掛先の倒産リスクも含めて買い取ってもらえるということになり、利用会社にとってメリットも大きくなります。

 

契約書の控えを取っておく

収入印紙を節約するため、契約書の控えを発行しない業者も中にはいるようです。ただ、何かが起きたときに、契約書の控えがあるのとないのとでは大きな違いが生まれます。ファクタリングを利用する際は、早期に資金が欲しい一心で、利用する側は焦りがちです。しかし、どのような状況下でもしっかりと契約内容を把握し、必ず控えを発行してもらい保管しておくようにしましょう。

控えを取っておけば、たとえばファクタリング会社から万が一入金が遅れた、などといったトラブルにも有効的に使えます。

なお、契約書は一般的に

    • 契約日
    • 債権者
    • 債務者
    • 買取額
    • 弁済の期日
    • ファクタリング手数料
    • 入金期日

などが記載されています。内容に疑問点が残る、手数料が高く感じるなどあれば、契約する前に別のファクタリング会社に見積もりをお願いするのもひとつの手です。

 

悪徳業者・違法業者の見分け方

    • 固定電話がない

営業電話がいつも携帯電話、などという業者は注意が必要です。きちんと登記した法人であれば事務所を構え、固定電話も引くのが普通です。それがないとなると、闇金融のような違法業者の可能性があります。

 

    • 契約書を発行しない

こちらは上にも記載しましたが、優良な業者であればしっかりとした契約書を用意しており、利用する側にとって納得できる説明があるはずです。ファクタリングを利用する際は、必ず契約書を交わすようにしてください。

 

    • 手数料だけを取り、買取金額の支払い期日を伸ばす

買取金額と決済金額の差額(=ファクタリング手数料)だけ支払い、買取金額の支払い期日を伸ばす方法を「ジャンプ」と言いますが、こういう提案をしてくる会社には要注意です。手数料のみを支払い続けることになり元金が一向に減らず、キャッシュフローが改善するどころか、借金が膨れ上がってしまいます。

要するに、ファクタリング手数料の支払いではなく、高い利息を支払っているようなもの。このような悪徳・違法業者は「分割払いでも大丈夫です」「期日をさらに伸ばしましょう」「闇金からの借り入れより安心です」などと甘い言葉をかけてきますが、これこそが闇金の手法です。

 

    • 保証人や担保を要求される

ファクタリングは売掛債権の売買契約であり借入ではないので、保証人や担保は必要ありません。保証人や担保を要求してくる会社はほぼ悪徳業者と言っても過言ではないでしょう。

 

    • 融資を提案してくる

ファクタリング会社であるはずなのに、融資を提案してくる場合も悪徳業者の可能性が高いです。「今回利用していただいたので無審査でOK」「すぐに融資します」などと甘い言葉を並べる業者には細心の注意を払ってください。闇金をしているような違法業者の可能性があります。

 

    • 会社情報が開示されていない

ホームページなどを見ても、代表者名や所在地などが明示されていない会社も要注意です。電話口での対応なども参考にして、信用できるかどうか肌で確認してみてください。また、悪徳業者や違法業者の場合、面談を避ける傾向がありますから、可能であれば、直接事務所に出向くこともおすすめです。

 

優良ファクタリング会社で資金調達を

今回は、ファクタリング契約をする際の注意点、また悪徳業者や違法業者についてご説明しました。経営を安定させるためにファクタリングは大きな武器となりますが、使い方を間違ったり悪徳業者に引っかかっては本末転倒です。しっかりとした目でリスクヘッジをしながら、ファクタリングを利用しましょう。

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